職種別に見る転職エージェントの手数料率と6か月以内の離職率|医師・看護・保育・介護(厚労省資料)
平均手数料率は厚生労働省資料p.3の全体平均です。離職率の全国値は別資料・別年度のため、同じ集団の関係や因果を示すものではありません。
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結論
- 厚生労働省の集計では、紹介手数料率の平均(令和6年度実績)は医師22.0%、看護21.6%、保育24.3%、介護20.2%です。保育はこの4職種の中で高めです。
- 紹介で無期雇用に就いた人の6か月以内の離職率(令和5年度実績、全国)は、医師4.8%、看護12.9%、保育14.5%、介護19.9%です。職種で大きく違います。
- 厚生労働省は、手数料率の高い・低いで離職率に大きな差は見られなかった、としています。紹介会社の数字は、同じ職種の平均と比べて読むのが基本です。
職種別の手数料率:医療・介護・保育は20〜30%台前半が中心
2025年4月から、職業紹介事業者は、職種別の手数料実績率を公開することになりました。手数料は求人企業が払うもので、求職者が払うものではありません(くわしくは手数料と公開情報の見方)。
厚生労働省は、この公開情報をもとに資料「職業紹介事業における職種別手数料、離職状況について」をまとめています。医療・介護・保育の4職種の平均は次のとおりです。
| 職種 | 平均手数料率(令和6年度実績) | 資料の集計欄 |
|---|---|---|
| 医師 | 22.0% | p.3の全体平均 |
| 看護 | 21.6% | p.3の全体平均 |
| 保育 | 24.3% | p.3の全体平均 |
| 介護 | 20.2% | p.3の全体平均 |
出典:厚生労働省「職業紹介事業における職種別手数料、離職状況について」p.3(令和6年度手数料実績、令和7年10月末時点)。事業所ごとの値の単純平均で、就職件数による重み付けはありません。p.5の離職率との散布図は対象事業所が異なり、その平均とは区別しています。
同じ資料によると、医師・看護・保育・介護・一般事務は「20.1〜30.0%」の区分の事業所が多く、管理職・IT(情報処理・通信技術者)・金融などの専門職・営業は「30.1〜40.0%」の区分が多いとされています。
6か月以内の離職率:全国と地域ブロック別
離職率は、紹介で無期雇用に就いた人のうち、6か月以内に辞めた人の割合です。厚生労働省の資料「地域ブロック別の職種別離職率について」(令和5年度実績)の値は次のとおりです。かっこ内は、辞めたかどうか紹介会社が把握できなかった「判明せず」の割合で、離職率とは別に数えます。
| 地域 | 医師 | 看護 | 保育 | 介護 |
|---|---|---|---|---|
| 全国 | 4.8%(0.1%) | 12.9%(0.3%) | 14.5%(1.1%) | 19.9%(0.6%) |
| 北海道 | 0%(0%) | 12.7%(0.2%) | 12.9%(0%) | 20.7%(0%) |
| 東北 | 1.9%(0%) | 10.2%(0.1%) | 11.0%(0%) | 21.1%(0.2%) |
| 南関東 | 5.7%(0%) | 12.3%(0.3%) | 14.8%(2.3%) | 17.3%(0.9%) |
| 北関東・甲信 | 2.9%(0%) | 17.9%(0.3%) | 13.6%(0%) | 17.3%(0.3%) |
| 北陸 | 0.9%(0%) | 13.6%(0.2%) | 15.0%(0%) | 18.7%(0.9%) |
| 東海 | 2.0%(1.2%) | 12.4%(0.4%) | 15.1%(0.3%) | 22.2%(0.1%) |
| 近畿 | 2.9%(0.4%) | 14.0%(0.4%) | 14.4%(0.1%) | 20.1%(0.9%) |
| 中国 | 3.2%(0%) | 13.8%(0.3%) | 14.4%(0%) | 25.1%(1.4%) |
| 四国 | 16.4%(0%) | 24.8%(0.2%) | 16.7%(0%) | 27.1%(1.8%) |
| 九州 | 2.1%(0%) | 13.7%(0.4%) | 14.1%(0.1%) | 24.7%(0.1%) |
出典:厚生労働省「地域ブロック別の職種別離職率について」(令和5年度実績、資料出所は職業紹介事業報告)。地域は紹介会社の事業所の所在地で分けたもので、求人施設の所在地ではありません。
注意したいのは、地域の区切りが「紹介会社の所在地」だという点です。東京の紹介会社が地方の求人を紹介した場合は、南関東の値に入ります。また、事業所が少ない地域は、数社の結果で値が大きく動くことがあります。
手数料率が高い会社ほど辞めやすい?
「手数料が高い会社は、合わない職場にも押し込むのでは」と心配する人もいます。厚生労働省は、医師・看護・保育・介護の事業所ごとの手数料率と離職率を並べて調べ、手数料率の高低で離職率に大きな差は見られなかった、としています。
ただし、これは事業所全体の傾向です。1社ずつの良し悪しを示すものではありません。手数料率は会社を選ぶ決め手というより、ほかの数字とあわせて見る参考情報と考えるのがよいでしょう。
自分の職種で各社の数字を見る手順
- この記事の表で、自分の職種と地域の平均(離職率)を確かめます。
- 転職エージェント公開データ一覧で、気になるサービスの許可番号・6か月以内の離職率・「判明せず」を見ます。
- 年度と職種をそろえて比べます。各社の数字は運営会社(許可番号)単位で、医師以外・保育以外の職種も合算されている場合があります。
- 「判明せず」が多い会社は、離職率が低く見えることがあります。読み方は公開データの読み方で解説しています。
職種別にまとめた記事もあります:保育士の転職サイトを厚労省データで比べる、医師の転職エージェントを公開データで比べる。
よくある質問
Q. 保育の手数料率が高いと、求職者の負担が増えますか?
A. 紹介手数料は求人企業(保育園など)が払うもので、求職者が払うものではありません。職業安定法では、有料職業紹介事業者は原則として求職者から手数料を取れません。
Q. 介護の離職率19.9%は高すぎませんか?
A. 全国の平均値です。地域ブロックでは17.3%〜27.1%と幅があります。各社の値は、同じ職種・同じ年度の平均と比べて読むのが基本です。
Q. 営業やITの手数料率の平均はいくつですか?
A. 厚生労働省の資料では、これらの職種は「30.1〜40.0%」の区分に入る事業所が多いとされています。各社の職種別の値は人材サービス総合サイトで確認できます。
給料と、帰ってからの時間。両方並べてみよう。